【ドイツ】DB列車の旅・記憶に残るヴュルツブルク観光

欧州
ヴュルツブルク

中世の街並みが残るヴュルツブルク。

やっとの思いでホステルにチェックインし、へこんだ気持ちを奮い立たせ曇り空の中さっそく街の散策へ向かう。

トラムの架線に沿って街の奥へ進む。

ヴュルツブルク

マルクト広場の周りには教会がある。

街を奥へ進むと、アルテマイン橋へと続く。

ヴュルツブルク

まだ時間もあるし、マリエンベルク要塞を目指してみようとドイツ語の地図を片手にさらに歩く。

しかし私は典型的な地図の読めない女。
しかも今まで、地図を読みながら街を歩くなんていうことをほぼしたことがない。

自分が歩いている道が合っているような気がするけど、合っていない気もする。

あんなに大きく見えている建物なんだから辿り着くはず。
坂道をどんどん上っていくが、見えていた要塞が視界からなくなっていき、どんどん不安が募る。
さらに気付くと周りに観光客らしき人が全くいない…。

1時間くらい歩き回り、曇り空だし、寒いし、気力がなくなっていく…。
今日はもうダメだ……。
ちゃんと調べて出直そう……。

諦めて今日はもうホステルへ引き返すことにした。

ヴュルツブルクはワインの街
けれど私はほとんどお酒が飲めないので、ワインはスルー。

夕食も素敵なレストランを探して外食するということもなく、節約のためにスーパーでパンと果物を買ってホステルで食べた。

翌日。
天気良し!

世界遺産の宮殿があるので、まずはそこを目指す。

ヴュルツブルク

入館料を払って中を見学したが、ヨーロッパの建造物の迫力があって、ここに住んだらどんな毎日なのだろうか、と想像したりした。
中は写真撮影禁止。

こういうものは歴史的背景が分かればもっとおもしろく見学できるのだろう。
ガイドブックすら持っていない私には、知識が足りな過ぎたかもしれない。

さて、街中を散策しながら今日こそは昨日目指した要塞へ行ってみせる。

街をふらふら歩きながら橋を目指す。

街は日曜日でお店が開いていない。
街を歩く人たちはお店の窓辺のディスプレイに目を留めながら、のんびり歩く。
これがウィンドーショッピングかぁ、と目からウロコだ。

私も見習って趣向を凝らしたディスプレイを見ながら散策していく。

ヴュルツブルク
大聖堂が見えると橋はすぐそこ
市庁舎

昨日はどんよりしていたけど、今日は晴れて空が明るい。
天気は良いけど、5月というのに寒い。

日本の南で育った私には5月はじゅうぶん暖かい時期で、ドイツは寒いと理解しているつもりだったけど、この寒さは想定外だった。

橋からマリエンベルク要塞を見る。

今日こそは行くからね~!

ヴュルツブルグ
昨日と比べると青空!
橋から見た街側

昨日迷ったところで、また再び頭を悩ませる。

ドイツは小さい道にも名前がついていて、地図にも道の名前がしっかり書いてある。

地図によるとすごく小さな道みたいなんだけど、どれがその小さな道なのか分からない。
うーん、もしやこんな地元の人の抜け道みたいな道のことじゃないよね??
でもあっちもこっちも昨日は違ったし・・・・。
まぁ間違っても時間はあるし、どうにかなる!ってことで、狭い狭い道を選ぶと、
それらしき表示が貼ってある~!

この道を行くと20分。

ええええ!!!!

こんな狭い道にも名前があるのか・・・・。

つくづく日本の感覚ではいけないのだ・・・・。

しばらく進むと階段。

階段をどんどん上っていく。

上ること20分。

辿り着いた~~~~!!!!

やっとの思いで到着。

要塞は特に入場料がかかるということもなく、自由に見学できる。

そして庭園からの眺めが素晴らしい!

ヴュルツブルク

カメラに収めきれない眺め。

ここまで歩いてきて良かった~と思える。

歩いてきて体も温まっているので、そよそよ風に吹かれてひなたぼっこしながら、しばらく景色を眺めた。

帰りは電車のホームが突然変わり、周りの動きを見ながら、どうにかドイツ語のアナウンスを理解し、ホームを移動することができた。
一人でドイツの列車旅をするなら、ドイツ語で数字だけは覚えておくといいかもしれない。

 

 その、ホームが変わるときのこと、
アナウンスが入り、ホームにいる人々が慌ただしくなったとき、同じホームにいたものすごくハンサム(イケメンではなくハンサムという表現がぴったり)なアジア系の男の子が不安そうにきょろきょろしていた。

私も自分のドイツ語に自信がなく、ホームを移動するべきか悩んでいた。

何度もアナウンスがかかり、ホームから人が減っていく。

ホームを変わったほうが良さそうな気がする・・・。
移動しようかな・・・、
というときに、その男の子がチケットを持って英語で話しかけてきた。

チケットを見ると、私と同じ電車を待っている。

でもホームが変更になったと確実に言えるわけではない。
ドイツ鉄道の仕組みもよく分からないし気後れしてしまう。
しかもそのことをスムーズに英語にできない。
「分からない。たぶんホームが変わったと思う。」
それだけ伝えて、自分だけホームを移動した。

移動したホームでその男の子のことが気になった。
もし全くドイツ語ができなければ、変更になったホームに行くことも難しいかもしれない。

どうして私は一緒に移動しよう、と言えなかったのか。

電車が到着し乗り込むが、さっきの男の子がどうなったか気になる。

あ!このホームにいる!

この電車に乗っていいんだよ!と伝えたい。

けど、その一歩が踏み出せない。

電車が発車するとき、その男の子が電車に乗り込んだかどうか確認できなかった。

車両を移って確認しに行く勇気もなかった。

帰り道、なんでもっと声を掛けられなかったか死ぬほど後悔した。
行きに、あんなに助けられたのに・・・。

フランクフルトからアクセスの良いロマンティック街道の街、ヴュルツブルクは美しくて見どころも多い街だった。

ただ、個人的には、ヴュルツブルクは洗礼の旅だった。

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