欧州に住み始めて初めての旅先は、
中世の街並みが残るワインの街、ヴュルツブルク(Würzburg )
フランクフルトから列車で1時間のアクセスが良いロマンティック街道の街。
乗り換えないし、観光地だし、初心者の一人旅先としてはぴったり。
よし、行ってみよう!
ってことで、まずはDBのサイトから列車の予約。
DBでよく列車を利用するならば、持っておくとお得なのがバーンカード。
1回の利用でモトが取れてしまうこともあるし、ドイツで列車の旅をするなら要チェックなカード。

ちなみにワールドカップの年だと、優勝国を予想するSieger BahnCard(ズィーガーバーンカード)という種類が発売になり、予想国が優勝するとバーンカード1年分がプレゼントされる。

バーンカードが届く前に列車を利用するときは、バーンカード購入済みのオンラインチケットを印刷して列車に乗らなければならない。

さて、旅程は
10:54フランクフルト南駅発ー12:02ヴュルツブルク着
翌15:54ヴュルツブルク発ー17:04フランクフルト南駅着
英語はカタコト、ドイツ語は基礎中の基礎しか知らない私は翻訳をかけながらなんとかバーンカード購入とチケットの予約を完了。
列車の乗り口まで友達に付き添ってもらって、ドイツからフランスへ一人で移動したことはあったけど、今回は全て一人で移動する。
席の予約は別料金だが、初めてなので念のため予約しておいた。
が、この予約があとでとんでもないことに・・・。
今回は1泊する予定。
宿泊先は、ブッキングドットコムで予約。
直前なこともあり、手頃な宿が見つからない。
旅初心者な私はドミトリーには手が出せない。
一人旅って割高だなと思いながら、しぶしぶ駅前のホステル1人部屋を予約。
1泊60ユーロ。
列車と宿の予約が完了したので、あとは当日旅に出るだけ。
当日。
フランクフルト南駅から列車に乗り、自分が予約した席へ向かうと、予約席になっていない!
席の上にデジタルの表示板があて、そこに出発駅と到着駅が表示されていなければいけないのだ。
しかし、DBは予約席の変更がしょっちゅうあるとネットで事前に調べていたので、付近の席を見渡す。
きっとこれが自分の予約席だろうという席にどきどきしながら座った。
列車が出発すると車掌さんが検札に来る。
ドイツは改札がないので、特急列車の検札は必須。
言葉に不安がある私は印刷した列車予約とバーンカードのオンラインチケットを準備してドキドキしながら待つ。
ドキドキドキドキ
車掌さんが来てハロー(Halloはドイツ語の挨拶)と挨拶し、チケット2種類を出す。
ドキドキドキドキ
「カードを出してください」(私の脳内翻訳)
「カードはまだ届いていません」(私のカタコト英語)
「いやいや、カードを出してください」(再び脳内翻訳)
「カードは買ったけど、まだ届いていないのです。オンラインチケットではだめなんですか?」(カタコト英語)
「ぺらぺらぺらぺらぺら~・・・・ユーロ払ってもらいます」(ほとんど分からず脳内意訳)
改札がないドイツは切符なしで列車に乗れるが、検札に見つかると罰金を払わなければならないということは知っていた。
バーンカードが手元にないから罰金を払わなきゃいけないの?????
車掌さんもほとんど英語を話せず、ドイツ語でどんどんまくし立ててくる。
私も伝えたいことを言葉にできない。
言葉が伝わらないということはこんなに大変なことなのだと実感する。
車掌さんはカードを出せの一点張り。
私はカードがないと訴えるしかない。
車両中の人がこっちを見ている。
明らかに今の私は困った外国人だ。
どうしたらいいのか泣きたい気持ちになっていると、ヒジャブを巻いた女性の方が英語でフォローしに私たちのところへ来てくれた。
「ぺらぺらぺらぺらぺら。あなたはチケット代を払わなければならない。駅に着いたら窓口で聞いてみるといいですよ。今はクレジットカードで支払ってください」(半分ほど理解できて脳内意訳)
え、もしかして、カード、カードってクレジットカードのことだったの?
てか、なんで罰金払わなきゃいけないの・・・・
カード、カードと言われていたカードがクレジットカードだと分かり、カードを出す。
カードで言われた分のお金を車掌さんが持つ端末でその場で決済する。
親切な女性に助けられて、なんとか話をまとめることができた。
言葉が分からない外国で親切にされることはこんなにもありがたいことなのだと知った。
私も日本で困っている外国人を見たら手助けしなきゃと思った。
マイケルムーアみたいな風貌の車掌さん、去り際「俺は英語が分からないんだ!」(脳内意訳)と激おこだった・・・。
目的地へ着く前にテンションは激落ち・・・・。
目的地ヴュルツブルクへ着き、まずはDBの窓口へ。
「チケットを買ったのに列車の中でお金を払ったのですが、バーンカードのオンラインチケットは使えないのですか・・・・?」
と列車の中で支払った控えとチケットを見せる。
窓口の女性がチケットを確認し英語で、
「バーンカードはオンラインチケットで大丈夫です。そしてこれは席の予約です。あなたは列車の予約をしてないです。帰りのチケットを買いますか?」
それでもなお、ちんぷんかんぷん。
窓口のかたがゆっくり分かりやすい英語で話してくれる。
「あなたが支払ったのは罰金ではなくて、フランクフルトからヴュルツブルクまでのチケット代です。このチケットは席の予約です。帰りのチケットも買ったほうがいいですよ」
なんとなくようやく理解できて、勧められたまま帰りのチケットを買う。
二重支払いになることより、帰りにまたまたゴタゴタすることを回避する方が勝った。
駅を出て、印刷して持ってきたチケットをよく見て、何度も言われたことをようやく理解。

席しか予約していなかったのである!
オンラインで予約するときに、肝心の乗車券は買わずに席しか予約していなかったのだ。
何度も言われたことがやっと分かった。
予約の仕組みが日本と違いすぎる・・・!
日本の新幹線チケットをオンラインで買うときに、席だけ予約することなんてあるだろうか・・・・。
席だけを予約するシステムがあるなんて!
それにドイツ語まだ分かんないし~とタカをくくって、持っていたチケットをよく見ていなかった・・・。
そしてICの検札ではチケットと一緒にクレジットカードを出さなきゃいけないことも知らなかった・・・・。
海外一人旅の良い洗礼になった・・・!
なかなか浮上できないけど、せっかく来たヴュルツブルグ。
気を取り直して満喫しなければ・・・!
続きます。